日常から非日常へ

1872年、ロンドン、サヴィル街7番地。
 
そこは、フィリアス・フォッグという紳士と一人の従者との住まいでした。
フォッグ氏の日々は近くの”リフィーム・クラブ”で朝晩の食事をとり、新聞を読み、
ホイスト(ブリッジの前身であるカードゲーム)に興じ、屋敷に帰って休むことの繰り返し。
まるで判で押したような、優雅で規則正しい日々をおくっていました。
 
 
 
しかしある朝、従者が本来は華氏86度であるべき朝の髭剃りのお湯を、なんと華氏84度で持ってきたのです。

即刻解雇された不幸な従者の代わりに、フォッグ氏はフランス人のジョン・パスパルトゥーを雇うこととなりました。
パスパルトゥーを雇った10月22日11時29分の1分後、定刻どおりフォッグ氏はクラブへ出かけていきました。
 
さて、その日の朝のデイリー・テレグラフ紙。

フォッグ氏が毎朝欠かさず目を通す新聞、そこには、インドのボンベイ~カルカッタ間の鉄道が開通し、
それによって80日間で世界一周が可能となった云々が掲載されておりました。
 

・・・事の起こりはすべてその記事。
 
フォッグ氏はいつものホイスト仲間とちょっとした話のはずみで、
その記事どおり80日間で世界一周してみせるという賭けをしてしまったのでした。
 
なんと、全財産を賭けて。
 
どんなに沈着冷静な紳士でも、いえ、紳士であればこそ、賭け事にはのらずにはいられない。
それが英国紳士なのです。
 
さあ、まだ彼の従者となって数時間しかたっていないパスパルトゥーとともに、
80日間世界一周の始まりです!
 
あなたはフォッグ氏やパスパルトゥーとなって、正しい選択をし、無事80日間で世界1周をなしとげてください。
 
フォッグ氏の最初の行動は?