やはり船をみつけることができないまま、やがて出港の時間も過ぎてしまうのでした。
肩を落とす三人。アウダの様子はまずますつらそうです。
そこへ、先ほどの骨董屋の男がまた姿を現しました。
「先ほどは言い過ぎた。誰にでも間違いはあるものだ。よかったら、しばらくうちにいるといい。」
アウダが療養する間にフォッグ氏とパスパルトゥーはすっかり日本の暮らしに慣れ、骨董屋の仕事を手伝い、いつのまにかその店にとってなくてはならない存在となっていました。
「極東の地での骨董屋も面白いものだねえ。」
・・・実はこれが、日本における本格的な西洋骨董店の草分けとなったという事です。
The End