拘束の末に

 
 
「ふん、ある程度はわかっているようだな。仕方ない、弁護士を呼んでやるか」

やっと呼び出すことのできた弁護士が、不当な拘束を主張し、やっとフォッグ氏は解放されました。
 
リヴァプールの港で心細い思いをしながらも、
彼を信じてまっていたアウダとパスパルトゥーのもとに彼が戻ることができたのは、
なんと夜中に近い時間でした。

「もう賭けには負けた。」
 
 

なんとかロンドンの自宅へと戻るフォッグ氏の足取りは重く、二人には言葉もありませんでした。